シドニー飲食業界で仕事に就くには? 語学力 資格 どれくらい必要?
こんばんは、シドニーマンです。
シドニーレストラン飲食業界で、どの程度の英語力が必要なのか、どの資格が有利なのか?
わからない方も多いのではないでしょうか。
シドニー在豪歴20年以上。現役日本食レストランマネージャーである私がその辺りをまとめてみました。
事前に解っていたり、下調べが出来てからのシドニーでの仕事探し。もしくはレストランで仕事行っていくにしても、よりスムーズです。
長時間勤務でも大丈夫か
レストランで働くのであれば、長時間勤務は覚悟していたほうが良いです。
資格を持っていても、語学力がどんなにあっても長期間勤務する覚悟がなければレストランで働くことは難しいです。
カフェであれば、早朝から夕方まで忙しければノンストップ。
ランチ、ディナーとオープンしているレストランであれば忙しい場合、昼休憩が取れない場合もあります。
居酒屋のようなレストランであれば、深夜までの営業。片付けをして帰宅するとなるとかなり遅い時間になります。
この部分は、日本食レストランに限らず、ローカルのレストランで勤務しても変わらないと思います。
新人は仕事を覚えることに必死です。
シニアスタッフになれば、自分の仕事だけではなく他のポジションも気にして見ていかなければなりません。
仕込みが出来ていない。
オペレーションが上手く行ってない。
等、レストラン全体を見て動いていかなければなりません。そうなると自分の仕事が後回しになってしまう場合があります。
その時々によって、いろんな諸事情があるので、時間を気にしている様ではレストラン勤務はとても難しいです。
シドニー飲食業界で働くのに取得しておいたほうが良い資格は?
飲食業界は未経験者でも働こうと思えばスグに働けれます。ただ働くだけなら特別な資格は必要ありません。
ただし資格を持っていれば、仕事探しにも有利ですし、仕事に就いても専門的知識があるスタッフとして優遇される場合もあります。
資格は、シドニーに着いてから取得できる資格と日本に居る時から取得できる資格と様々です。
語学に関する資格
語学に関する資格ですが、取得してなくても仕事に就けます。ですが、シドニーでレストラン勤務を考えているのであれば、一緒に働くスタッフが日本人である場合とそうでないほかの国の人達の場合とあります。また、お客様は日本人である場合の方が少ないです。仕事仲間とコミュニケーションをとったり、接客を考えれば語学に関する資格をもっている方が有利です。
ホールスタッフでは接客の際、キッチンでの仕事に就いてもキッチンスタッフが他の国の人の場合など英語を使う場面はたくさんあります。語学力があればあるほどを役立ちます。
英検、TOEICまた、IELTSなどの資格を取得しておくと、自分をアピールすることが出来ます。
レストランキッチンスタッフの場合
正直、アルバイトとして働くだけなら特に資格は無くても良いです。ヤル気と元気があれば後はなんとかなるものです。しかし、フルタイムで働く場合や将来ビザのサポートをしてもらう事を考えているのであれば、調理師免許は取得していた方が有利です。
調理師免許とは?
調理師免許とは、日本の国家資格です。
調理師資格がなくても調理に関する仕事につけますが、レストランで長く働く事を考えているのであれば調理師免許を取得していると何かと有利です。
調理師免許を取得するには、調理専門学校を卒業するか、実務経験を2年以上積んでから調理師試験に合格することで取得出来ます。
ディプロマ
こちらにあるホスピタリティー関係の学校のコース終了証です。
学校に通いながらレストランに勤務する。学生ビザの方に多いスタイルです。
日本で飲食業界での職歴無し、それでもシドニーにあるレストランキッチンでの仕事、もしくは就職を考えているのであれば、取得しておいた方が良い資格です。
今働いているレストラン、もしくはこれから働こうと考えているレストランでのビザサポートをしてもらうことを考えているのであれば、日本に居る時に調理師免許は取得しておいた方が良いと思います。いざビザサポートを受けることになって資格が無いとなれば、それから一旦帰国して試験を受けるか、こちらにある学校に通いながらディプロマを取得するかの2択しかありません。
どちらの方法も費用や時間がかかってしまいます。まして、ホスピタリティ関係の学校に通いながら仕事をこなすとなると、学校と仕事との両立でとても大変です。
日本に居る時から、シドニー飲食業界で仕事に就くことを考えているのであれば、先に日本の調理師免許を取得していた方が何かとスムーズです。
シドニーにあるレストランでの就職を考えているのであれば、取得しておいた方が良い資格です。
製菓衛生士
お菓子屋ケーキつくりに関する基礎知識や技術。食の安全に関する知識を身に付けていることを認定する資格です。いわゆるパティシエです。カフェキッチン勤務やレストランデザート部門での勤務を考えているのであれば取得しておいて良いと思います。
ホールスタッフに有利な資格
接客に関する資格
オーストラリアには日本のような、
「接客サービスマナー検定」
「サービス接遇検定」
「レストランサービス技能検定」
といった資格はありません。
これら日本の資格は、接客の具体的な内容や基本的な接客能力を認定するものです。取得していて困りません。
RSA
Responsible Service of Alchol
ビールやワイン、カクテルなどは食事をするうえで欠かせないものです。それらアルコール類の基礎知識や取り扱いについての資格です。
メニューにアルコール類が載ってあるレストランでのホール勤務を希望しているのであれば取得しておかなければならない資格です。
この資格は講習を受ける、もしくはオンラインで受講できます。
https://www.eot.edu.au/online-courses/RSA/NSW/?pcid2=265&
ソムリエ、バリスタ、利酒師
ワイン、コーヒーや酒などに関する専門的な資格です。
カフェ勤務を希望しているのであれば、コーヒーの基礎知識を持っているとか、コーヒーを作れるといったバリスタの資格があれば有利です。バリスタの資格も講習を受ければ取得できます。
ワインや酒などに関しての専門的な知識を持っているのであれば大変有利です。
酒に関しては、日本にある利酒師の資格を取得しているのであれば大変有利な状況だと思います。
飲食店社員や店長に有利な資格
飲食店には必ず「食品衛生責任者」の資格を有する人を置かなければなりません。これは日本でもシドニーでも同じです。
お店を移ったり独立の際にもあれば有利な資格です。
Food Safety Superviser
現場責任者、もしくは食品衛生責任者にあたるのが、この資格です。
講習を受けるだけで取得できます。講習会を修了すると修了証が発行されます。
レストランに合った資格やスキルを持っていると即戦力として優遇されるでしょう。
日系レストランで働くか?ローカルレストランで働くか?
英語が出来るからローカルレストランで働く。
英語が出来ないから日系レストランで働く。
一つの基準にするには良いかもしれませんが、それが全てではありません。
例えば、日本で寿司屋勤務経験があり、それなりの実力があるのであれば、日系寿司レストランだけではなく、ローカル経営のレストランも視野に入れて見てはどうでしょうか?日本とは違う寿司を勉強するため。自分の幅を広げるため。日本に居たら手に入らないモノを手にするため。せっかくこっちに居るのであれば、その実力を存分に発揮できるレストランに飛び込むのも挑戦しがいがあると思います。この場合、英語が出来なくても料理長や経験者等の見る人が見れば、その手さばきで経験値がわかるものです。
逆に英語が幾ら解っても経験が無いのであればキッチンハンド止まりです。あわよくばその位置からビザ取得等とマンガやドラマの様なストーリーを思い描いているのであれば、現実はそんなに都合よくいきません。えらい目に合います。
仕事に必要な英語力と自分の英語力を理解する
シドニーに居るのだから英語を使った仕事に就きたいと思うのは誰もが思います。その英語も職種やポジションによって求められる英語力が違います。自分の英語力がその仕事で求められる水準に達しているかどうかを理解しておきましょう。
英語の試験や資格をもっていると自分の実力を測るモノサシになります。
一般的に接客業などに必要とされている英語能力は、
TOEIC400~600点・英検2級程度
です。
レストランやカフェなどの飲食店接客スタッフで、人と接することの多い仕事に必要な英語力です。
ちなみに、
TOEIC600~800点・英検2級~準1級ほどの英語力であれば、
ホテルの従業員、 貿易事務、外資系企業の秘書
TOEIC800~900点・英検準1級ほどの英語力であれば、
通訳ガイド、通訳案内士、語学講師
TOEIC900点以上・英検1級ほどの英語力であれば、
等の仕事に就くことが出来ます。
日本に居てどうやってシドニーでの仕事を探す?
日本に居ながらでもシドニーの仕事を探せます。
インターネットを利用して現地情報を得る
インターネットを利用して現地サイトを観覧し仕事の情報を得ましょう。現地日系サイトであれば、日豪プレス、Cheersなどを見てみましょう。日本語です。
こちらは現地サイトです。
海外案件に強い転職エージェントを利用する
海外への転職もしくは就職を考えていて、自分の力だけでの求人情報探しや応募などに不安を感じるのであれば、転職エージェントを活用することも選択肢の一つとして検討してみてください。海外案件に強い転職エージェントに相談してみましょう。
海外案件を持っているエージェント。
資格だけでは現場で困る。実践的な語学力が重要
英語能力を証明する資格は、英検、TOEIC、IELTSの他にも日商ビジネス英語検定やCASECなど様々なものがあります。
しかし、資格を取得している、好成績を出している、だけでは現場で直ぐに活躍することはなかなか出来ません。
英語系の資格だけで無く、その他の資格を取得しておくことは、面接、就職活動や就職試験においては大いに役に立ちます。
しかし、この面接の場面での英語が話せる、理解できる、資格が有るということは、あくまでも仕事探しのスタート地点に立っているにすぎません。
実際にレストランの現場に入れば、その業務内容に合わせた英会話能力が必要となってきます。それぞれのポジション、仕事内容によって専門用語も飛び交いますし、それら全てが英語である、ということも少なくないのです。また、レストランは接客業です。初めて接するお客様と英語でやり取りを行わなければなりません。
要するに、ポジション、仕事内容によって必要とされる英語の種類・理解力というのは変わってくるわけです。
例えば、寿司、刺し身を扱うキッチンであれば、メニューに載ってある魚の英語名ぐらいは分かっていないと仕事になりません。接客するホール業務でもテリヤキソースと醤油の違いぐらい英語で説明できるぐらいで無いと同じ黒色のソースです。お客様が寿司、刺し身に醤油ではなくテリヤキソースをつけて召し上がって、それからクレームが起きてしまう場合もあります。
一言で言えば、こうした現場で働く場合に必要なのは、実践的な英語能力です。職場のスタッフ達と会話が出来る、お客様と会話が出来る、といったこと以上に、その業務で必要とされる英語にいかに慣れているか、解っているか、ということがポイントとなって来ます。
まとめ
英語を使った仕事に就くためには、資格を取ったり英検等のテストを受け、どれくらい英語が理解出来ているか知ることが重要です。それに実務経験があるのであれば、シドニー飲食業界で働く事はそれほど難しく無いです。
いまは英語力に自信がないという方でも、各種検定試験にチャレンジしてみたり、英語力以外のスキルを身につけてみたり、何か出来る事からはじめてみましょう。
ポジションや条件を気にしないのであれば、飲食業界での仕事は見つけれます。
また、海外就職や海外転職を成功させるためには、エージェントに相談したり適切なサポートを受けることも大切です。